更新情報
2024年4月 茶況_No.401
産地情報
令和6年4月5日
茶 況
茶園では新茶前の大事な時期を迎え、生育状況を確認しながら茶園管理に努めています。
最近の適度な降雨により茶園は潤い順調な生育状況です。2月は温暖に推移して新茶期が早まるのではと予想されていましたが、3月に入ってからの低温の影響で昨年より5日ほど生育が遅れていますので掛川茶市場の初取引は茶園の生育を見ながらこれから決定します。防霜ファンの点検も終わり、茶工場の清掃と機械整備を進めていますが、新芽の生育状況を見ながら、これからの摘採計画を立てていきます。農家の高齢化と後継者不在から終活の話をよく耳にしますが「能登被災者の困難を思えば終活などと言っていられない。美味しいお茶造りに励んで心身ともに温まるお茶を被災地に届ける」と元気のある生産者の声も聞かれます。掛川市に隣接する森町では、水田でお米・レタス・トウモロコシの3毛作する農業体系で成功しています。「水田の3倍活用」と銘打つ取り組みは秋の稲刈りが終わった水田から順次レタス(8月~3月)トウモロコシ(3月~8月)を栽培して成功しています。レタス栽培で富栄養化した土壌をトウモロコシ栽培に再利用し、連作障害の防止にも役立てます。3品目の複合栽培で繁忙期を分散して農業経営のモデルとして注目されています。茶農家も経営安定のためには有機栽培茶や抹茶など需要に応じた生産構造の転換や複合作物栽培などの取り組みが求められています。
産地問屋は冷蔵庫の整理や機械整備とともに仕入計画と販売計画などの新茶前の準備を進めています。リーフ茶需要の低迷や取引先の廃業から仕入予定数量が前年比マイナスになりますので今年も厳しい対応を迫られそうです。付加価値のある商品開発や輸出などの販路拡大は必須項目です。静岡県の川勝平太知事が不適切発言により辞意を表明しました。今まで進めてきた「茶の都しずおか」構想や「chaOIプロジェクト」推進事業などの支援事業が途中で止まるのではと心配します。この30年で県内茶園は半減し茶農家は4万戸から6千戸になり危機的状況が続いています。支援が途中で途切れることがないようにと新しい知事に期待します。小林製薬が製造・販売した「紅こうじ」の問題を巡り、流通・販売に関係した国内企業は5千社に上ると発表されました。生産者も産地問屋も飲料を扱う食品工場として衛生対策・安全対策・生産履歴などを再確認しています。
消費地では「予約新茶」を店頭受付していますが新茶期前のムードは決して順調とは言えません。お茶を楽しむ新たなスタイルの提案や器・お菓子を組み合わせたおしゃれなお茶の楽しみ方の提案、手軽に飲めるティーバッグやフレイバーティーの紹介を通してお茶の魅力を紹介します。世界では、日本食人気や健康志向の高まりにより抹茶味のお菓子や飲み物が大人気です。無糖で飲む緑茶はダイエット意識や健康志向に注目が集まっています。外出時はペットボトルからマイボトルへの提案も続けます。地元から必要とされるお店を目指してひとつひとつのことを素早く丁寧に対応できるように心掛けていきます。
ロシアのウクライナ侵略の影響や不作を招く異常気象が頻発して穀物の国際価格が一時高騰し供給不安が高まりました。政府は、生活を支える食料供給に万全を期すには何が必要か、あるべき農業の姿を議論しています。食料自給率が下がり、食料・農業・農村を基本に、平時から備えを強めるのが狙いです。強い農業と自給率を上げるために政策の徹底的な検証が求められています。
旅はまだ終わらない
NHK総合にて18年振りに「プロジェクトX挑戦者たち」が復活します。この番組は様々な職業の人たちが仕事にかける情熱をドラマチックに取り上げるドキュメンタリー番組で、目的を達成するために、ひたむきに挑戦を続ける人々の物語です。オープニングのテーマ曲は誰もが知っている中島みゆきの「地上の星」です。
名立たるものを追って、輝くものを追って、人は氷ばかりつかむ、風の中のすばる砂の中の銀河、みんな何処へ行った見送られることもなく、つばめよ高い空から教えてよ地上の星を、つばめよ地上の星は今何処にあるのだろう
皆が必死に地上の星を求めて行動し挑戦した物語です。「新幹線をつくった男たち」「黒四ダム断崖絶壁の難仕事」「コンビニを作った素人たち」「ガンを探し出せ・胃カメラ開発」「レーザーメスで命を救え」「カーナビで迷宮を走破せよ」など時代時代に添った新しいニーズを探りながら新技術の開発に挑戦し、歴史を作った人たちです。18年振りに復活する「新プロジェクトⅩ」の第1回は「東京スカイツリー天空の大仕事」第2回は「カメラ付き携帯・反骨の逆転劇」が放送されます。今では当たり前になった「カメラ付携帯電話」は23年前に日本で最初に誕生しました。シャープとソフトバンクがタッグを組み「カメラ付携帯電話」を開発し世界は震撼しました。それまでの携帯電話は会話とメールが主な役割でした。その携帯電話にカメラを付けるという発想に世界は驚き、映像を携帯でおくれるようになり世界は大きく変わりました。カメラを持たなくても、写真が撮れるようになり、写真を共有することができるようになったのです。しかしiPhoneの登場により日本製品は市場の片隅に追いやられました。今や写真を撮る行為は日常の一部となり、自分で撮影したものをどう表現するか、どう扱うかなどが重要かつ問題になっています。カメラ付携帯電話を世に出したソフトバンクの孫正義氏は「100頭位の馬の群れが競争して走っている中で、1人だけ飛ぼうと思ったら、他の馬が休憩するときに狂ったように1人走る。そうしていると途中から翼が生えてくるわけ、寝ても覚めても何があってもそのことを集中的に考えていないと、その思いを抱いて寝るぐらいの情熱がないと抜きん出るのは難しい。狂ったほどにやらなくて事が成せるほど世の中は甘くない。何回も何回も飛んで崖に落ちて、そのたびにもう一回戻って、また走って飛んで崖の向こう岸に飛んでいこう飛んでいこうって力いっぱい走っているうちにいつの間にか翼が生えてくる。その思い入れと願望と狂ったほどの努力がないと翼なんか生えてこないってことですよね。」とその当時の思いを語ります。松尾芭蕉がいう「不易流行」は物事には状況に応じて変えるべきものと、決して変えてはいけないものがある。変えるべきものとは何か、変えてはいけないものとは何なのか。ユニクロの柳井正氏は「過去を見ていては新しいことは生まれないのです。成長しようと思ったら過去を振り返るのではなく、前に向かって具体的な行動をしないといけないのに最近は継続することばかりを考える傾向が強くなったと感じます。同じことの繰り返しで一生を終えて意味があるのですか。」と問いかけます。
エンディングテーマ曲は、中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」です。
行く先を照らすのは、まだ咲かぬ見果てぬ夢、遥か後ろを照らすのはあどけない夢
ヘッドライト・テールライト旅はまだ終わらない。ヘッドライトが照らすのは果て無い夢がある未来、テールライトが照らすのは、これまでの自分の過去、未来へ歩んでいくためには、自分の正面を照らす光を目指して進まなくてはならないと力強く歌います。18年の時を経てどんな業種のどんな人たちが登場するのでしょうか楽しみです。番組のキャッチフレーズは「思いはかなう」、挑戦者たちの旅はまだ終わりません。
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